荒れ狂った天気もようやく収まって、
小田原駅から箱根登山鉄道で一駅、箱根板橋駅下車。
数年前から気にしていた古稀庵へ。
明治の元勲山縣有朋(首相、枢密院議長、陸軍元帥)が、
明治40年(1907)、70歳のときに構えた別荘です。
相模湾と箱根山を借景に築造された「古稀庵」は、
有朋の所有であった目白椿山荘・京都無隣庵とともに、
近代日本庭園の傑作といわれているそうです。
建物は解体されて庭園だけが休日のみ公開されています。
敷地内には某保険会社の保養施設が出来ています。
箱根の喧騒をよそに静まり返って
鳥のさえずりとせせらぎの音が心地よく、
広い庭内を独り占め、なんという贅沢でしょう。
木と水をこよなく愛したという山縣らしく、
庭内すべてが水と木で占められているようです。
小さな滝が風情を添えています。
住民たちからも慕われていたのですね。
期待した紅葉は、やや早かったようですが、
そこここに色ついた葉が見られました。
この後、松永記念館へ回ります。